駅を出て我が家へ続く、なんでもない路地。
ですが、仕事が終わってこの路地を、
「ふぅ〜」と、コンビニで買った缶ビールを一口やりつつ、
プラプラ歩くのが、1日の中で心の底から落ち着く瞬間です…。
家に帰って風呂に浸かる頃には、
もう明日の仕事の事考えちゃうからね…。
私の住む三浦半島と言うのは、とにかく平地がないので、
明治の開港以降、軍港の発展と共に人がガバガバ入ってきて、
かなり無茶な造成で宅地にした過去があります。
我が家へ向かう小道もそうですが、
密かにオールージュ(注1)と呼ぶ、最大斜度17度(ホントに測ってみた)の坂道を、
酒の勢いを借りて登るのです。
真冬でも汗ばみ、真夏は汗だく。
そしてこの先にはおよそ100段の階段が待ち受けます。
階段上からの図ですが、この急勾配の中で住居が立ち並ぶ様を見てると、
「お前らマチュピチュか」と毎度ツッコミたくなります。
ま、私もそんな住人の一人ですが。
「およそ」100段と言うのは、先日カミさんと並んで黙って登りながら数かぞえたんですが、
(声出して数えると息がもたないので…)
なぜか私が100でカミさんが99段だった。
どちらが正しいか、論争になりましたが、
かと言って、お互い二度と数え直す気にもならないので、そのままになってます…。
そして登りきると、大きな空を見て妙な達成感を味わい、ビールを飲み干します。
羽田を発って相模湾航路へ向かうジャンボや、横須賀基地へ用のある軍用機とか、
よく見れちゃいます。
綺麗に造成された住宅地も、確かに住みやすそうで憧れますが、
私はこんな、小汚ねぇ路地を抜けて過ごす日常を愛しています。
まぁ…歩きながらビール飲んだ時点で、
大人とて、ちょっとオレ終わったな…とは思いますが。
(注1)スパ・フランコルシャンの名物コーナー