この辺を。
都心からほど近く、山深い秘境エリアではあるのですが。
神奈川県南部の私にとって日帰りだと少々遠く、泊まりならもっと足を伸ばしちゃうので、走った事がないのですよ。
なので今回は、狭山でお茶でも買いながら、こんな感じでR299の「酷道」エリアを抜けてみます。
そして佐久まで抜けたらそこは信州味噌発祥の地。目指すは安養寺。
そんで味噌ラーメンを食うと言うお話です。
幸か不幸かよく晴れた。暑い…。
今日はいつもより下道多いぞエンちゃんよ。
ま、秩父からは海抜も高いから、暑さも少しはマシになるのに期待すんべ。(⚪︎⚪︎べは神奈川弁です)
私はかつて、首都圏にある茶処を巡っていて、残すは埼玉と群馬だけだったので、今日は埼玉県と西東京地区にまたがる「狭山茶」を求めて、圏央道。
そして、狭山の茶どころ通り。
まぁ暑いは暑いけど、ひまわり越しの茶畑と言うのもオツなもの。
で、通り沿いにある河内園さんでお茶を買う。
色は宇治 香りは静岡 味は狭山に極まれり
なんて謳われる三大銘茶の一つ。
お店で出して頂いた冷茶が美味くて。
オカミさんから入れ方を教えてもらい同じ茶葉と他にも2種ゲット。
暑いし、冷たいと助かるなぁ…なんて内心思いながら待ってたら。
オカミさんが、最近お茶屋に来ても飲まないで帰っちゃう人多いのよ!と笑って、冷たいのがいい?って出してくれた…w。
さ…首都圏の茶処も、これで残すは群馬県だけになったな。
オマケに茶飴を頂いて、これも持って行けと言われた玉ネギは丁寧にお断りして、これよりR299で、まずは秩父へ。
ちなみに、三大銘茶なんて言う割に、あまり県外では見かけないじゃん…と言う狭山茶なのですが、これにはワケがあります。
戦後、東京のベッドタウン化による宅地開発で、狭山茶は多くの栽培地を失うワケですが。
面白い事に、流入した人口と減った生産とで、需要と供給のバランスが取れてしまうと言う。
別に門外不出でもナンでもなく、わざわざ遠くで売る必要もなかったと言うワケです。
秩父を抜け小鹿野を抜け、いつになったら涼しくなるんだとやってきた上野村。
こちらの道の駅は、裏がテラスになっているのですが、そこからの眺めが良かった。
もう暑いのなんて忘れてしまいそうな清流が美しい!。
…いや、暑いんだけどね。
忘れようがあるか。(35℃だぞ…)
ここまで来りゃどうにかなると思っていた私が間違っていました。
このクソ暑い中これからまた山越えて、アツアツの味噌ラーメンなんか食うモチベーションあるのか分からなくなってきた…。(今さら問題にしても、どうにもならないので先へ進みます)
ここから先のR299は、噂に聞く「酷道」区間が待ち受けます。
確かにこれが3桁国道かと言う驚きはありますけど、別に走り辛いと言うほどではありませんでした。
こないだ越えた保福寺峠に比べたら…。(あっちは県道だけど)
それに私みたいな物好きは他にもいて、そこそこ車やバイクとすれ違うんですよね。
それよりもちょっとやそっとじゃ人が立ち入る様な場所じゃない、山深さを感じられるのが良いですね。
海抜も上がり沢に沿って進むせいか、次第に暑さも和らいでくる。
なかなかの走りごたえを感じつつ、十石峠を越えて長野県へ。
奥の展望台は床が壊れてるとかで、立ち入り出来ず残念…。
これより山を駆け下り佐久へ。
本日のゴール安養寺を目指す。
長野県と言えは味噌の国でもあるのですが、その味噌作り発祥の地が、こちらの安養寺さんです。
鎌倉時代に中国より味噌作りを持ち帰った僧侶によって、安養寺味噌が出来上がり、やがて信州全域に広まったと言う話。
それから時代は進み、関東大震災のどさくさで都市部への供給を進めた信州味噌が、今や全国シェア50%にまで及ぶ、トップブランドとして君臨しています。
つまり、もし長野県が「味噌は売らん」と言えば、この国の半数に及ぶ食卓をパニックに陥らせる事が可能なのだ…。
恐るべし…長野県。
そして、その安養寺味噌を復刻したご当地ラーメンを、まずは本堂へお参りして食べに向かいます。
なんまんだぶ…なんまんだぶ…。
でもってやって来た「佐蔵」さんです。
あー腹減ったし、もうクタクタだよ…。
で、で、いよいよご対面の安養寺ラーメンがこちら。
私は味噌ラーメンには必ずライスを付ける宗派なのですが、甘味よりも塩味の効いた辛めの味噌が、ご飯にもピッタリ!。
とても美味しかったです。
汗かいて、幾つも山越えてやって来た甲斐がありました。(塩分摂らないとね)
山深きR299には、かつての十石街道が面影を残し、周辺にも幾つかの峠やスーパー林道なんかもある様です。
安養寺ラーメンを提供するお店も、他に数店あるみたいだし、折をみてまた探索したいですね。
そんな旅でありました。
しかし暑かった…w。